ネットやSNSで知り合った人を短期滞在ビザで招待する際の注意点3つ

ネットやSNSで知り合った人を短期滞在ビザで招待する際の注意点3つ

海外で暮らす友人や恋人、親族、取引先を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして、インターネットSNS(Facebookなど)がきっかけで知り合った方を短期ビザで招待することは、通常の申請に比べてかなりハードルが上がる傾向にあります。

ただ、ハードルが上がるといっても100%不許可になってしまうものではなく、申請を行うのにベストな時期や審査官に伝えるべきポイントをしっかり把握して申請に臨めば、意外とすんなり許可をもらえるケースもございます。

今回の記事では、そんなネットで出会った人を短期滞在ビザで招待する際のポイントを大きく3つに分けて紹介していきます。今の時代、アプリやSNSで交流を持つことは当たり前になっていますが、逆にその手軽さがビザの申請ではネックとなります。

  1. なぜネットで知り合った人の短期ビザ取得は難しいのか
  2. 申請するのにベストな時期
  3. 書類作成で気を付けたい3つの要点
それでは、これらをひとつずつ解説していきます。

1.なぜネットで知り合った人の短期ビザ取得は難しいのか

1-1.関係性の証明が難しい

旅行先で知り合った場合だと、何のためにどこへ行って、何をしているときに出会って、どのようにして仲良くなったのかを書類に記載することは比較的容易です。パスポートや自分の記憶を辿っていけばなんとなく書けそうな気がします。

しかし、ネットで知り合った場合、招待に至った経緯はほとんどの方が同じになります。

招へい人
たまたまネット(アプリ)で知り合って、メッセージのやり取りをして、個人の連絡先を交換して、プライベートな話をしているうちに仲良くなりました

そのため、あなたのオリジナルな情報、いわばなぜそこまでしてあなたは外国人(申請人)を日本に招待したいのかという一番大切な主旨を伝えることが難しくなります。

また上手く文章を作れたとしても、それを証明できる資料が少ないというのもネックになってきます。

招へい人
×月×日に××へ旅行に出かけた際に交際を始めました。これがその時の写真です

というふうに、実際に対面できている方であれば、交流の経緯を写真で証明することもできますが、ネットで知り合ったケースではふたりが写った写真はありません。大使館側も、明確な証拠がないまま招へい人(招待する人)が作成した書類オンリーで審査を行うことになるため、許可が下りる確率はどうしても低くなる傾向にあります。

1-2.知り合ってからの期間が短い

弊所にご依頼いただいた方の統計になりますが、ネットやアプリで知り合った方は招待に至るまでの期間が短いなという印象を受けます。

おそらく、一度でも会っていればなんとなくその人の性格や雰囲気を知れますが、今回が初対面となると「早く会ってお互いのパーソナリティを知りたい」とより強く考える傾向にあるからだと思われます。

そのため、直接連絡を取り始めてから数ヵ月~半年間経過した時点で招待を行う依頼者様が多く、これも少なからず申請に影響を与えているであろうと弊所では考えています。

ふたりの間の友情や愛情を数値化することは大変困難です。大使館や総領事館も、交際期間というはっきり数字で表現できる部分に審査のウェイトを置くことは想像に難くないでしょう。

以上の理由から、インターネットやSNSアプリがきっかけで知り合った方を日本へ招待することの難しさはお分かりいただけたかと思います。それでは、次の章から具体的にどのような手立てがあるのかを見ていきましょう。

2.申請するのにベストな時期

可能であれば6ヵ月間はやり取りを続ける

ネットやアプリで知り合った方を短期ビザで招待する場合、連絡を取り始めてから6ヵ月が経過していれば、頻度にもよりますがほぼ安全圏といえるでしょう。ただ短期ビザの性質上、100%許可が下りるということはありませんので、仮に1年待ってからの申請でも不許可になる方は少なからずいます。

一方で弊所にご依頼くださったお客様の中には、知り合って3ヵ月の申請で許可が下りた方もいれば、早い方で連絡を取り始めてから1ヵ月弱の申請で許可になった方もいます。とは言ってもこれくらいの期間になると不許可になるケースの方が多いのも事実なので、目安としては、

  • 知り合って1ヵ月:かなり疑われての審査になる
  • 知り合って3ヵ月:場合によっては見込みアリ
  • 知り合って6ヵ月:見込みアリ
上記の基準を参考にスケジュールを組まれることをオススメします。

3.書類作成で気を付けたい3つの要点

3-1.就労活動は行いません

短期滞在ビザでの就労活動(お仕事)は法律で禁止されています。そのため申請先の大使館・総領事館に、

大使館・領事館
もしかしてこの人は日本に働きに来るのではないか?

と判断されれば一発で不許可になるとお考えください。「お仕事をせず、純粋に観光などを楽しむために日本に来る」という目的をきちんと書面上でアピールすることが許可をもらうための大前提です。

3-2.別紙を準備して馴れ初めから現在に至るまでの経緯を伝える

短期滞在ビザの申請では、招へい人(招待する人)が申請人(来日する人)を日本へ呼ぶことになった経緯を説明させる“独立した”資料は特に指定されていません。ただ短期ビザの審査官は、「この人がどういう経緯で知り合って、どういう目的があって日本での滞在を希望しているのか」を最重要視します。

ここが短期滞在ビザの矛盾点であり、申請にあたっての一番のポイントとなります。

それゆえ、招へいに至った経緯を説明する別紙(書式自由)を用意・作成するのが私たち専門家の間では常識になっていますが、あなたが自分で申請書類を作成する場合であっても、この別紙の準備は強くオススメします。なお、この別紙は俗に招へい経緯書と呼ばれています。

招へい経緯書と招へい理由書はセットで作成することになりますが、経緯書は理由書に比べて遥かに重要です。いつ何をしているときに知り合い、どのようなやり取りをしていたのか、またどの瞬間がふたりにとってのターニングポイントになったのかなどを細かく記載し、審査官も認めざるを得ないような経緯・目的をアピールするよう心がけてください。

短期滞在ビザ申請に必要な書類「招へい理由書」

2017.03.17

3-3.文章で表現できない部分を補足資料で補う

先ほど招へい経緯書が申請にあたって一番大切だとお話ししましたが、やはり文章で表現できる内容は限られてきます。またその気になれば事実と異なる内容を記載・提出することも可能なため、本来であれば経緯書の内容を裏付ける証拠として、ふたりが写っている写真などを用意するのがベストです。

しかし、SNSやアプリで出会った場合は写真を用意することができない(対面したことがない)ので、最低でもふたりがこれまでやり取りしてきたメッセージの履歴は補足資料として提出してください。

なおメッセージアプリやメール履歴の他にも、

  • ビデオ通話時のスクリーンショット
  • 手書きでしたためた手紙のコピー
  • プレゼントを送付した際の受付伝票

などなど、ありとあらゆるものが証拠となり得ますので、一度部屋の中を探し、またデータフォルダを整理してみて、使えそうなものはどんどん使っていくというスタンスが大切だといえるでしょう。

まとめ

  • ネット経由だと関係性の証明が難しい
  • できれば6ヵ月はやりとりを続ける
  • 別紙(招へい経緯書)の作成は必須
  • メッセージ履歴などの補足資料を準備・提出
以前はネットやアプリを通して知り合うことに一種の後ろめたさや抵抗感があったかもしれませんが、現在ではそういった風潮はなく、むしろそれが当たり前なものとして享受される世の中になっています。またメッセージアプリや様々なWebサービスのおかげで、テレビ電話も無料で楽しむことができます。

しかし、その気軽に連絡が取れるという手軽さ、簡便さが申請における障壁となっており、そこに本当の恋愛感情はあるのか、友情はあるのかが審査の上で大変重要視されます。当サイトではこの他にもたくさんの事例をテーマにした記事があるので、是非ご覧いただき今回の申請の参考にしていただければと思います。