短期滞在ビザ申請に必要な書類「招へい理由書」

招へい理由書

短期滞在ビザ(観光ビザ)で友人や彼氏彼女、取引先を招待するには「招へい理由書」の作成・提出が必須となります。その他の申請書類は似通った書式が多い一方で、作成者によって一番仕上がりに差が出るのがこの招へい理由書です。

このページでは、

  • 招へい理由書はどういった書類なのか?
  • 招へい理由書はなぜ必要なのか?

について説明しています。

なお、招へい理由書の書き方については別ページで説明・解説していますので、具体的な記載方法については下記の記事を参考にしてください。

短期滞在ビザの「招へい理由書」の書き方(知人・友人編)

2017.03.20

招へい理由書とはどういった書類なのか

「招待したい理由」を明らかにする書類

今この記事をご覧になっている方は、何かしらの理由で外国人を日本に短期間呼び寄せたいと考えているかと思います。

  • 海外駐在中に仲良くなった人を招待してあげたい
  • SNS・インターネットで知り合った人を呼び寄せたい
  • 外国人配偶者の兄弟や親に日本観光させてあげたい
  • 留学中に知り合ったクラスメイトを呼んであげたい
  • 技能実習生として来日していた交際相手をもう一度呼びたい

などなど、弊所も連日多くのお客様からのご依頼・ご相談をお受けしています。招へい理由書は、上記に挙げたような「私が招待してあげたいと思った理由」を文章にして現地の大使館・領事館に提出する書類です。作成するのは招待したいと考えている人、つまり招へい人となりますので、身元保証人が作成する「身元保証書」とは少し趣旨が異なってきます。

短期滞在ビザ申請に必要な書類「身元保証書」

2017.03.12

身元保証書に関しては、「私がこの人の滞在中の面倒をみるので問題ないですよ」といった来日後の保証力についてアピールする書類となりますが、招へい理由書の作成・提出にあたって、保証力に関する記述はそこまで重要ではありません。審査のポイントになるのは、どういった経緯で日本へ招待するに至ったのかという説明です。この説明のない招へい理由書を提出した場合、許可が下りる確率はほとんどないといっても過言ではないでしょう。

招へい理由書には招へい人(招待する人)の住所や電話番号、ビザ申請人(来日する人)の国籍や年齢などの記入欄が大部分を占めていますが、本当に重要な部分、すなわち大使館・領事館の審査官が目を通す箇所はもっと別の部分です。

招へい理由書はなぜ必要なのか

誰が誰をどういう意図で呼ぶのかが不明確なため

既にご自身で必要書類について調べている方はなんとなく気付かれていると思いますが、これから具体的な準備に取り掛かる人のために説明しますと、外務省や大使館・総領事館が指定している必要書類一覧の中に、「招へい人(招待する人)が申請人(来日する人)を日本へ呼ぶことになった経緯を説明させる“独立した”資料」は記載されていません。

つまり、必須書類ではないので、用意していなくても大使館・総領事館は申請を受理してくれます。ただ、申請を受け付けてくれることと実際にビザの許可が下りるかどうかは全く別の話です。

分かりやすく説明するため、

  • 理由:来日に関すること(観光するため, etc.)
  • 経緯:来日に関すること

という意味で言葉を使い分けています。

招へい理由書
入国目的については、本邦においてどのような活動を行おうとしているのかを詳細に御記入ください。(「観光」、「知人訪問」、「親族訪問」等の漠然とした記載ではなく、招へいの経緯や目的の内容を具体的に記載願います。)【外務省ホームページ(海外渡航・滞在)より】

こちらの引用元を見ていただくと分かるように、大使館・総領事館を管轄する外務省は、あくまでも招へい理由書の枠内に経緯を記入してくださいというスタンスです。独立した書類までは求めていません。

それでは、招へい理由書のどの部分に経緯を記入すればよいのでしょうか。

招へい理由書

こちらが実際に大使館・総領事館に提出する招へい理由書になりますが、下から2番目の(2)をご覧ください。ここに招へいの経緯を記入する欄があります。

もう一度説明しておきますが、「理由」と「経緯」は意味が全く異なります。理由は「来日してからの話(観光するため・両親に紹介するため)」であるのに対して、経緯は「来日する前の話(こういうことがあって今回招待する運びとなりました)」を表します。混同しないように注意してください。

「招へい目的」に関しては簡単に書けると思います。そもそも理由がなければ日本に招待する必要がありませんので、観光や商談、出産後のお手伝いなど各々の理由を記入するのみです。一方で、「招へい経緯」に関してはどうでしょうか。

  • どこからどこまでの経緯を記入すればいいのか
  • どの程度の分量を書けばいいのか
  • どれくらい詳細に記載するべきなのか

などなど多くの不明点が浮かんでくると思います。参考までに、弊所では過去の実績やデータを踏まえて、約2000字を目安に招へいに至った経緯を記載しています。個々の状況によって異なりますが、3000字を超えるお客様も多くいらっしゃいます。

では、何故弊所がたった3行程度の枠の中にそれだけの分量を記載しようとしているかというと、大使館・総領事館が何十枚とある申請書類の中で最も重視している部分がこの招へいに至った経緯であるからです。

招へい経緯を説明する別紙の作成は必須

大使館・総領事館の審査官が目を通す箇所はズバリこの別紙です。本来の経緯記入欄は全体の10%にも満たない大きさの枠しかありませんが、そこがミソになっています。

短期滞在ビザの申請では、身元保証人の保証力(年収や預貯金)以上に、招へい人(招待する人)と申請人(来日する人)の関係性が重視されます。少しでも怪しいと思われてしまうとビザの許可は下りません。そのため、申請にあたっては、できる限り時系列や妥当性を維持し、充分に具体的で誰が読んでも一度で理解できるような経緯書を作成して、今回の招待が健全なものであることを主張するしか他に方法はありません。

しかし、招へい理由書を見ていただくと分かるように、経緯を記入する箇所は3行程度の枠しかありません。そのため、招へい理由書には以下のように書かれています。

本欄に記入しきれない場合は、「別紙のとおり」と記入し、別紙を作成してください。

「本欄に記入しきれない場合」だけではありません。“必ず”「別紙のとおり」と記入し、“独立した”「招へい経緯を説明する別紙」を作成してください。つまり、招へい理由書を作成するにあたっては、自動的に「招へい経緯を説明する別紙」も作成することになるので、最低でも2枚以上の書類を準備することになります。

「招へい経緯を説明する別紙」については、下記の記事にて詳しく書き方を説明していますので、是非こちらも参考にしてください。

短期滞在ビザ申請に必要な書類「身元保証書」

2017.03.12

まとめ

  • 招待したい理由を明らかにする書類
  • 招待の「理由」と「経緯」を分けて記入すること
  • 誰が誰をどういう意図で呼ぶのかを明確にすること
  • 「招へい経緯を説明する別紙」は必ず作成すること

招へい理由書を作成すること自体にそこまで苦労はしないかと思います。一番力を入れるべきところは「招へい経緯を説明する別紙」の作成です。ご自身で作成されるのであれば、2000字を目安にして、時系列論理をはっきりさせた上で取り掛かってください。

審査を有利に進めるためを記載するのはご法度です。1回限りの招待であればまだしも、2回目・3回目と回数を重ねるごとに段々と招へい経緯の辻褄が合わなくなってきます。 また、前回までの申請データも大使館または外務省に残りますので、嘘を書くことは絶対にお止め下さい。