短期滞在ビザの延長・更新申請の必要書類「嘆願書」

短期滞在ビザの延長・更新申請の必要書類「嘆願書」

海外で暮らす親族や交際相手、取引先を短期間(90日間以内で)日本へ招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に短期ビザ観光ビザとも呼ばれます。

そして短期滞在ビザの取り扱い上、

  • 人道上の真にやむを得ない事情
  • 上記に相当する特別な事情

これらのどちらかが認められると、例外的に延長(更新)許可が与えられます。

今回の記事では、そんな短期ビザの延長・更新申請において必要となる嘆願書の取り扱いについて詳しく解説します。

当記事は嘆願書の概要・アウトラインについて説明したページのため、具体的な書き方記載方法について知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

短期滞在ビザの延長・更新で提出する「嘆願書」の書き方

2018.06.12

嘆願書とは

関係者が作成するお願い文のひとつ

ビザ・在留資格の申請において、申請人(ビザ・在留資格を必要とする外国人)以外の人物が作成する書類のことを一般的に嘆願書上申書と呼びます。

関係者
私からも今回の申請にご配慮いただくようお願いします

このように、当事者以外からの支援をアピールすることで、多くの場合は審査官により良い印象を与えることができます。つまり嘆願書とは、無事にビザが交付されるよう間接的に働きかけることを目的とするケースにおいてその本領を発揮します。

特に短期滞在ビザの延長・更新申請においては、申請人(来日している外国人)だけでなく、関係者である身元保証人(あなた)側からも思いの丈や延長の根拠を伝えることができれば、審査も有利に進んでいくと考えられます。

嘆願書の作成者

短期滞在ビザの延長・更新申請において、嘆願書は身元保証人の名義で作成することが望ましいとされています。今回の記事では、具体例として親族訪問の延長・更新を想定してみます。

  • 申請人招へい人の親族(来日している外国人)
  • 招へい人あなたの配偶者
  • 身元保証人あなた

仮に上記の組み合わせで短期ビザを取得し、現在延長・更新申請を検討しているご家族の場合は、個々の状況にもよりますが保証人(あなた)が作成するべきと解されます。

イメージとしては、申請理由書を申請人(来日している人)目線で代筆してあげ、自身の主張したいことはこの嘆願書に記載する感覚を持ってください。

短期滞在ビザの延長・更新申請における「理由書」の書き方

2018.05.30

短期滞在ビザの延長・更新申請における「理由書」作成前チェック4つ

2018.05.22

嘆願書の書式について

後述しますが、嘆願書自体は申請にあたっての必須書類ではないため、具体的な書式等は入国管理局でも公表されていません。

入国管理局
書式も自由ですし、提出自体も任意です

そのため、これから嘆願書の作成に取りかかる方は、字数や書き出し、記載すべき申請人の在留状況についてご自身で考えながら文章を構成していくことになります。

嘆願書を作成する前に

嘆願書の提出先について

最初に短期ビザを取得した際の申請先(提出先)は、海外にある日本大使館・総領事館1でしたが、今回の延長申請では日本国内にある入国管理局へ、その他の申請書類と併せて提出します。

1 一部の国・地域では代理申請機関が受付窓口として指定されています

なお実際の申請にあたっては、嘆願書を作って申請人(来日している人)に渡すだけでなく、申請人と日本側協力者(あなた)が揃ってお近くの入国管理局へ出向くことが望ましいです。

ちなみに、日本大使館・総領事館は外務省が、入国管理局は法務省がそれぞれ管轄しています。

嘆願書は必須書類ではない

前述のとおり、嘆願書自体は申請にあたっての必須書類ではありません。ただ、信憑性の伝わる理にかなった書面に仕上げることができれば、審査においても事実評価の面でプラスになります。

入国管理局
提出いただいたのならば審査に反映させます

実際問題、短期ビザの延長にあたっては申請人(来日している人)の意思だけでなく、日本側の親族の要望や期待が入り混じっていることも多いかと思います。

滞在費はこっちで負担するから延長させたい
もう少し家事や育児を手伝ってくれるとありがたい

このような背景のあるケースでは、申請人だけでなく本人の立場からも主張したほうが書面として綺麗にまとまります。またなにより、第三者(あなた)からもビザの延長・更新を希望されている旨が審査官に伝わりますので、より一貫性のある書類が完成します。

以上の理由から、短期滞在の延長・更新申請において、嘆願書は原則提出する方向で進めることをおすすめします。

虚偽申請は禁止です

他の記事でもたびたび触れていますが、書類に嘘を記載することは避けてください。非常に悪質な行為と判断され、今後の申請においても不利な扱いとなるでしょう。

特別な事情を想起させる

冒頭でも紹介したとおり、短期滞在ビザの延長・更新が認められるには特別な事情が必須とされています。そのため、嘆願書にもあなた自身の言葉で延長の必要性を伝え、審査官が妥当であるとの判断に至るような文章を記述していきます。

なお、一般的に“特別な事情”とは病気・疾患・怪我などの治療育児のお世話が該当するため、「もう少しだけ観光地巡りをしたい」などの理由では原則不許可になると考えられます。

この機会に少しでも長く一緒にいたいので延長を希望します
入国管理局
それでは特別な事情に該当しませんよ

まとめ

  • 申請人以外の第三者が作成する書類
  • 嘆願書は原則身元保証人の名義で作成
  • 必須の書類ではありません

嘆願書は法務省等でも具体的に紹介されていないため、取り扱いの難しい書類のひとつといえます。ただ、“公表されている書類以外提出してはいけない”という決まりはありませんので、なるべく作成し、少しでも許可率を高めるよう心がけましょう。

ただすべての案件に対して必ず提出するものではなく、個々の事情によっては提出しないケースもあることにご留意ください。基本的には提出すると考えていただいて結構です。