短期滞在ビザの申請方法2つと来日する人の収入・預貯金額について

短期滞在ビザの申請方法2つと来日する人の収入・預貯金額について

海外で暮らす友人や彼氏・彼女、取引先を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして、今回の申請にあたって、

  • 渡航費用支弁能力を証する書類
  • 公的機関が発給する所得証明書
  • 預金残高証明書

これらの書類が申請人(来日する人)には必要であるという案内を日本大使館や外務省のサイトなどでご覧になったかと思います。

ただ、あなたが招待したいと考えている申請人が仮に無職であれば、収入自体がないわけですから上記の書類は用意できません。

招へい人
そもそも相手が無職の場合でも招待できるのだろうか?

このような疑問を持たれている方も多いと思います。そのため、この記事では申請人(来日する人)の職業や年収、預貯金額が審査にどれくらいの影響を与えるかについて解説していきます。

基本的に、あなたが招へい人身元保証人となり招待を行うのであれば、申請人の収入状況は関係ありません。なお、招へい人や身元保証人について詳しく知りたい方は下記の記事を参照してみてください。

短期滞在ビザの「招へい人・身元保証人」が気をつけたい3つのルール

2017.02.11

それでは、

  1. 短期滞在ビザの取得方法ふたつ
  2. 身元保証人を立てれば相手の収入は関係ない
  3. 身元保証人の収入額の目安

について順番に説明・解説します。

1.短期ビザの取得方法にはふたつある

まず、短期滞在ビザ(観光ビザ)の取得には、

  • 申請人(来日する人)自身が書類を作成
  • 招へい人(日本側で招待する人)が書類を作成

これらふたつの方法があります。どちらも申請先は現地にある日本大使館・総領事館・代理申請機関(※)になりますが、提出する書類はそれぞれ大きく異なります。​

(※)申請人の国籍や居住地によって提出先は異なります。

1-1.申請人自身が書類を準備・作成

原則、申請人自身が書類を準備・作成する場合は日本側で行うことは特にありません。無事に許可を取ってくれるよう祈るくらいです。つまり、申請人が用意した書類のみですべての審査が行われます

そのため、このケースでは申請人の収入状況が何よりも大切になります。

申請人に十分な滞在費・旅費がなければ、入国後に違法就労やそのまま行方不明になってしまう可能性も考えられますし、また残念ながら過去にそういう方が少数ながらいたという事実から、大使館や総領事館もかなり慎重に審査を行います。

また、無職や日本でいうところのアルバイト・パートをしている人も自分でビザを取得することは難しいでしょう。最低でも企業に勤めている会社員かつ十分な預貯金額を保有していることが許可の条件だと考えておいてください。

加えて、私たちが海外へ渡航する際も、旅行代理店などでツアーやパック旅行を申し込むのが一般的です。同様に、何回も行き慣れているまたは語学が堪能でない限り自分で飛行機やホテル、ビザを準備することはあまり考えられないため、その分大使館や総領事館も審査を厳しく行う傾向にあります。

ここまでの話の中で、

招へい人
だったら日本側からも何か審査で有利になる書類を提出してあげたいけど……

と考える人もいるでしょう。あいにく、申請人主体の申請において日本側の資料や書類を提出することは原則できません。その場合は、

大使館・領事館
でしたらあなたが主体となってこの方(来日する人)の申請書類を準備・作成してください

と案内されるでしょう。むしろ、日本側から協力してあげたい人のために次の申請方法があります。

1-2.日本側で書類を準備・作成

日本側で招へい人身元保証人を立てて行う申請がこれに該当します。

この方法であれば、申請人(来日する人)の収入や預貯金額は一切関係なくなります。つまり、海外の恋人や友人が無職であっても日本へ招待することが可能になります。

加えて、申請に必要な書類の大部分(※)は日本側で準備するため、申請人(来日する恋人・友人)にしてもらうことは、

  • 日本から届いた申請書類を現地の大使館・総領事館・代理申請機関へ提出する

だけとなります。

(※)パスポート以外に、申請人の国籍によっては現地で準備しなければならない書類もあります。【例】中国:戸口簿の写し,フィリピン:出生証明書など

2.身元保証人を立てれば相手の収入は関係なくなる

身元保証人が申請人の滞在費をカバー

日本側で招へい人・身元保証人を立てることによって、申請人(来日する人)が無職であってもビザを取得することができる理由は、身元保証人が申請人の滞在費や帰国旅費を保証するかたちでの申請になるからです。

そのため、来日する人の収入要件は審査外となる代わりに、日本側の保証人の収入要件が審査の基準となります。

勿論、来日する方が「自分の分はできる限り自分で払います」と言うのであればそれは構いません。ただ、身元保証人が全額負担してあげるという前提で審査は行われますので、そこだけ注意してください。

また、保証人が申請人の滞在費を保証する旨は、具体的に身元保証書という書類で証明していくことになります。

短期滞在ビザ申請に必要な書類「身元保証書」

2017.03.12

なお、短期滞在ビザの「招へい人・身元保証人」が気をつけたい3つのルールでも紹介していますが、必ずしも招へい人が身元保証人を担う必要はありません。あなたの状況に合わせて保証人を別途追加してください。

3.身元保証人の収入額の目安

重要ではあるが、そこまでシビアになる必要はない

依頼者様からもよく相談を受けますが、収入額に関してはこの記事内でいくらあれば大丈夫と記載することはできません。なぜなら、個々のケースによって審査官の求める要件は異なってくるからです。そのため、弊所では細かなヒアリングなどを通して許可の見込みを検討しています。

具体例を挙げると、

  • 滞在予定は1週間
  • 滞在予定は3ヵ月

この違いでまず大使館・総領事館が求めるハードルは変わってきます。その他にも、

  • 来日してから何をするのか
  • どういった経緯で招待することになったのか
  • 滞在先は自宅なのかホテルなのか

上記のような様々な前提条件によるため一概には言えませんが、ビザの性質上、所謂一般的な企業に正社員として勤めている方の年収、つまり最低でも250~300万円くらいの年収が審査のボーダーになると考えてよいでしょう。

なお、この金額はあくまで目安なので、年収が250万円以下の方(年金受給者・転職活動中で一時的に無職の人)であっても許可は十分狙えます。その場合は、別途収入や預貯金額を証明できる資料及び補足説明書などを弊所では作成して依頼者様にお渡ししています。

また、冒頭に重要ではあるが、そこまでシビアになる必要はないと記載した理由は、収入要件よりも申請書類一式の整合性の方が許可率に影響を与えるところにあります。

収入や預貯金額に関しては変えようがないので、作成する書類の質を高めて許可の確率を上げるよう心掛けましょう。

上記のカテゴリの他にも、申請にあたって知っておくべき情報をたくさん紹介していますので、是非参考にしてみてください。

まとめ

  • 申請にはふたつの方法がある(申請人主体・日本側主体)
  • 相手が無職でも身元保証人を立てれば招待が可能
  • 収入額よりも提出書類の整合性が大切

申請人主体の申請では日本円で何十万円が必要と言われた、海外側でビザを申請したが取り合ってくれなかったなどの場合は日本側でビザの取得を進めることをおすすめします。

また、ビザの準備を始めてから来日するまでにかかる期間として約3ヵ月を要するため、相手さんとよく話し合ってから滞在のスケジュールを組むようにしてください。