短期滞在ビザの取得から入国までの一般的な流れと手続きのすべて

短期滞在ビザの取得から入国までの一般的な流れと手続きのすべて

海外で暮らす友人や恋人、親族、取引先を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

このページでは、短期ビザを実際に取得したと仮定して、日本へ入国するまでの手続きやその後の流れを細かく解説しています。みなさんが気になっているポイントも詳しく記載していますので、当記事でだいたいのイメージを掴んでおいてください。

また大使館のホームページなどで、査証(ビザ)を取得したからといって確実に日本で滞在できるわけではないという案内をご覧になった方もいるかもしれませんが、その部分についてもきちんと触れています。

それでは、

  1. ビザを取得してから日本入国までの流れ
  2. 日本入国から滞在開始までの流れ
  3. 証印が貼られて手続は終了
この流れに沿って順番に説明していきます。

1.ビザを取得してから日本入国までの流れ

日本に渡航するための条件はふたつ

まず大前提として、日本への上陸を希望する外国人は、

  • 有効なパスポートを所持している(※)
  • 日本大使館・総領事館よりパスポートに査証(ビザ)が貼付されている

このふたつをクリアしていることが絶対条件です。ちなみに、査証(ビザ)というのはあなたが今回申請する「短期滞在ビザ」そのものを指します。無事に申請が許可になると、パスポートに以下のようなシールが貼付されます。この査証シールが貼付されるといよいよ日本へ渡航することが可能になります。

日本国査証

こちらは私が作成した参考画像になりますが、これとほぼ同じシールが来日する人の査証ページ(スタンプが押されるページ)にペタっと貼られます。

また念のため、出国前に査証シールとパスポートの顔写真のあるページを見比べて、名前やパスポート番号に間違いはないかを確認してもらうよう伝えておきましょう。

(※)パスポートの残期限について
旅券の有効期限が申請時に6ヵ月を下回っているようであれば、期限を更新してから申請することをオススメします。6ヵ月を切っていると、書類を受理してもらえなかったり、航空便チケットを購入できなくなるケースが稀にございます。

2.日本入国から滞在開始までの流れ

2-1.入国と滞在は別物

日本の空港(成田・羽田・中部・関西空港など)に到着したあと、ビザ申請人(来日した人)は入国審査官による上陸審査を受けることになります。

上陸審査を経てパスポートに証印(後述)が貼られた時点で正式に日本に滞在できることになるのですが、その前段階となる「上陸審査」を受けるためには5つの条件があります。

  1. 法務省令で定められた出入国港で入国していること
  2. 乗員でないこと
  3. 日本に上陸しようとする外国人であること
  4. パスポートが入国時も有効であること
  5. パスポートに査証(ビザ)を受けていること

(1)~(4)の説明は見たままなので省きますが、(5)に注意してください。

まず、当記事における入国上陸は意味が異なります。

入国:日本にやってくること(渡航すること)
上陸:日本国内で滞在すること

厳密に記述すると長くなるので、とりあえずは上記の理解で構いません。

(5)は、査証(ビザ)を所持して入国してきた(日本に渡航してきた)人が上陸審査を受けられると定めています。ここで重要なのは、あくまでも短期ビザを持っていることは上陸審査を受けるための条件に過ぎないということです。

つまり、短期滞在ビザを取得した段階では入国できることを保証されたのみにとどまり、日本国内で滞在できることはまだ保証されていません。上陸審査の結果、日本に滞在できることが決定します。

以上の理由から、冒頭で紹介したような短期ビザを取得しても日本国内で過ごすことができない(入国はできたけれども上陸ができない)という状況が起こり得ます。

2-2.上陸審査ではどんなことを聞かれるのか

ここまで読み進めると、

招へい人
ということはビザが貰えても素直に喜べないってこと?

と少々不安になっているかと思いますが、そこまで心配する必要はありません。実際、ビザの許可が下りた人はほぼ全員日本できちんと滞在できています。

大使館・領事館
この人(申請人)は日本で滞在しても問題ないでしょう

ビザを取得したということは上記のように大使館からお墨付きを得ているわけですから、入国審査官もはじめから上陸許可を与える前提で審査を行います。そのため、上陸審査といっても何をしに来たかとか、誰と面会予定かなどの軽い質問がメインとなります。

上陸審査の手順も個々の案件により異なりますが、別室に連れて行かれて尋問のように問われることはあまりありませんので、申請人にも心配しなくていいよとお伝えください。

ただ、

  • 以前にオーバーステイの前歴がある
  • 上陸審査で「仕事をする」と回答した
  • 嘘をついた

これらに該当してくるとそれなりの上陸審査が行われますので注意してください。特に短期ビザは就労が認められないビザになるので、申請人が「仕事をしに来た」と回答してしまった時点で今回の滞在は怪しくなります。勿論アルバイトでもアウトです。

また、弊所は虚偽(嘘の)申請は行わないと繰り返し述べている理由はここにもあります。仮に嘘の書類を提出してビザが貰えたとしても、このような上陸審査中の会話でちょっとした矛盾が露呈し虚偽の申請が発覚してしまうケースも多々あるからです。ありのままを伝えることが一番の近道です。

無事に上陸審査を終え、滞在が許可されれば最後に証印というシールがパスポートに貼付されます。

3.証印が貼られて手続は終了

滞在の期限も証印でチェックできます

短期滞在証印

これが実際の証印です。縁がギザギザになっており、サイズは切手よりひと回り大きいです。

証印も査証シールと同じように、査証ページ(スタンプが押されるページ)に貼付されます。これがパスポートに貼られると上陸の手続きは完了です。正規に滞在することができるようになりました。

ちなみに、証印の在留期限(Until)を見れば申請人が何月何日まで日本に滞在できるかが分かります。写真の証印では90日間の短期ビザを取得しているので、許可年月日(上陸した日)から90日後の日付が記載されることになります。うっかり期限を越えてしまいオーバーステイにならないよう気を付けてください。

まとめ

  • ビザを取得すると日本へ渡航できるようになる
  • ただ、入国(渡航)と上陸(滞在)は別物
  • 上陸審査を受けてはじめて正規に滞在が可能となる
  • 証印が貼られて上陸手続きは終了

上陸までの流れを細かく紹介しましたが、実際はそこまで考えながら上陸審査を受けることはないかと思います。繰り返しになりますが、大使館からビザが発給されている以上、申請人にはそれなりの信用があるということなので自信を持って上陸審査に臨んでください。

また原則入国時には、個人識別情報を提供する必要があります。具体的には指紋顔写真です。

上記識別情報の提供を拒否した場合、上陸は許可されませんので注意してください。