【短期滞在ビザ】招へい理由書の書き方:研修・短期商用編

招へい理由書の書き方:短期滞在ビザ【研修・短期商用編】

海外の取引先やビジネスパートナーを短期間(90日間以内で)日本へ招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。

このビザは俗に招聘ビザ短期商用ビザとも呼ばれています。

そして、申請にあたって招へい理由書は作成・提出が必ず求められ、審査においても大切な書類のひとつとされています。

この記事では、短期商用を目的とした招へい理由書の書き方を解説します
招へい理由書の概要アウトラインについては下記の記事を参照してください。
短期滞在ビザ申請に必要な「招へい理由書」のアウトライン

短期滞在ビザ申請に必要な招へい理由書のアウトライン

2017年3月17日

招へい理由書のおさらい

招へい理由書の見本

招へい理由書は、“招へい機関が招待に至った目的や経緯を記述する書類”です。

招へい機関招待する会社なので、このページを見ている貴社が招へい機関に該当します。

申請には2つの方法がある

  1. 外国側主体で申請書類を準備する
  2. 日本側の協力者等が申請書類を準備する

外国籍の方が短期滞在ビザを取得し来日するには、主にふたつの方法があります。

そして、短期商用ビザで海外の取引先等を招待する場合は、一般的に2の方法を採用します。日本側の法人が招へい機関を担い、来日後の活動内容や、申請人1との関係性を立証していきます。

1 申請人来日を希望する外国人
研修・ビジネス目的で短期滞在ビザを申請する際の条件3つ

研修・ビジネス目的で短期滞在ビザを申請する際の条件3つ

2018年11月8日

招へい理由書の書き方

招へい理由書の見本

実際に現地へ提出する招へい理由書の見本です。数次ではなく1次のものを使用します。

(1)から(13)まで番号をふっているので、順番に見ていきましょう。

招へい理由書の書式は外務省Webサイトからダウンロードできます。

1. 作成年月日

招へい理由書の書き方_その1

書類を作成した日付を記入します。有効期限は原則3ヵ月間なので注意してください。

提出書類の有効期限について
作成した日付と申請する日が3ヵ月以上空いてしまう場合は書類を作成し直しておきましょう。

2. 申請先の大使館・総領事館

招へい理由書の書き方_その2

審査を依頼する大使館または総領事館の正式名称2を記入します。

2 正式名称はこちらのページから確認できます

仮にミャンマー国籍のビジネスパートナーを招待するのであれば「在ミャンマー日本国大使殿3」となります。

3 にチェックを入れます

領事館の管轄区域について

申請の管轄に注意

中国やベトナム、インドネシア、ロシアなどにお住まいの方は、居住地域によって管轄の総領事館が異なります。

記入の際は必ず外務省Webサイトを参考にしてください。

3. 招へい機関の所在地

招へい理由書の書き方_その3

招へい機関(貴社)の郵便番号所在地を記入します。丁目や番地を省略せず、登記簿謄本4に記載されているとおりに入力してください。

4 履歴事項全部証明書・現在事項全部証明書

本店と実際の拠点が異なる場合は?

本店所在地と実際の拠点が異なる場合は、拠点が確認できるパンフレットや契約書などを追加で添付しておきましょう。

招へい機関が身元保証機関も併せて担う場合(貴社が両方を担う場合)、ここは空欄でOKです。

4. 代表者等の署名・捺印

身元保証書の書き方_その9

代表者等の自筆署名と捺印が必要です

署名・捺印欄以外はパソコンなどで打ち込んで印刷しても問題ありませんが、この項目は自筆の署名5と捺印が求められます。

5 署名欄には「法人名+役職+氏名」を記載します

署名できる人

原則、署名が認められるのは法人の代表者または登記簿謄本記載の会社役員(取締役)のみとなります。また、捺印は法人実印が望ましいとされています。

招へい機関が身元保証機関も併せて担う場合(貴社が両方を担う場合)は「省略」と記入してください。

5. 電話番号・FAX番号

招へい理由書の書き方_その5

招へい機関の電話番号FAX番号を記入します。電話番号は代表番号でも構いません。

内線・FAX番号については、ある場合のみ記入してください。なければ空欄でOKです。

6. 担当者に関する事柄

招へい理由書の書き方_その6

あくまでも招待するのは法人、すなわち代表取締役会社役員です。

ただ、手続きの担当者についてはこの限りではありません。一般従業員が担当者になることも可能です。その際は、手続き担当者の所属先(法人名)・氏名・電話番号などを記入します。

「担当者電話番号」の項目には、携帯電話番号の記載を推奨します
代表者が手続き担当者も兼ねる場合は、代表者の所属先法人名や氏名などを改めて記入してください。

7. 来日する外国人の国籍

招へい理由書の書き方_その7

来日する取引先・ビジネスパートナーの国籍を記入します。

8. 来日する外国人の職業

招へい理由書の書き方_その8

来日する取引先・ビジネスパートナーの職業6を記入します。

6 会社員・自営業・会社代表など
無職の場合は空欄にせず「無職」と記入してください

9. 来日する外国人の氏名・性別・人数

招へい理由書の書き方_その9

来日する取引先・ビジネスパートナーの氏名と性別、人数をそれぞれ記入してください。氏名は相手方のパスポートに記載のあるアルファベット表記で記入します。

性別欄のチェック漏れにも注意してください。

複数人呼ぶ場合は?

来日する外国人が複数名いる場合は、代表者7の情報を入力し、代表者以外の人数を「ほか*名」というかたちで記載します。1名のみ招待する場合は「ほか0名」と入力しましょう。

7 大使館・総領事館(代理申請機関含む)へ書類を持参する人
短期滞在ビザ申請に必要な「申請人名簿」で知っておきたい3つのこと

短期滞在ビザ申請の申請人名簿で知っておきたい3つのこと

2017年4月4日
複数人(2名以上)を併せて招待する場合は、別途「申請人名簿」の作成が必要です。

10. 来日する外国人の生年月日・年齢

招へい理由書の書き方_その10

来日する取引先・ビジネスパートナーの生年月日年齢を記入します。メールや口頭で済まさず、きちんと身分証明書なども確認しておきましょう。

たった1年間のズレ・書き間違いがあっただけでも、書類の信用力は落ちてしまいます。

11. 招へい目的

招へい理由書の書き方_その11

日本へ招待するに至った目的を記入します。

  • 取引先であるビザ申請人を日本へ呼び、*に関する打ち合わせ・幣社役員との面談を行うため
  • 弊社事務所の見学を通じて、*技術を利用した業務委託に向けての打ち合わせを行うため
決まった書き方はないので、上記を参考にしながら記載してください。

12. 招へい経緯

招へい理由書の書き方_その12

ここにはなるべく「別紙のとおり」と記入してください。

当事務所では、別紙8の作成をおすすめしています。作成しなくても申請は受理され得ますが、一般的には添付することで審査が有利に運ぶとされています。

8 招へい経緯書招へい理由書別紙と呼ばれています
短期滞在ビザ申請の「招へい経緯書」作成前に知っておきたいこと3つ

短期滞在ビザ申請で作成する招へい経緯書のアウトライン

2018年3月1日

13. 申請人との関係

招へい理由書の書き方_その13
  • ビザ申請人の取引先
  • ビザ申請人の雇用予定企業
  • ビザ申請人の雇用元企業の日本本社,など
申請人来日する外国人を指します。今回の申請に応じた関係を記載してください。

まとめ

  • 招へい機関は日本の法人が担う
  • 一部地域の申請人は管轄に注意
  • なるべく別紙/経緯書を準備

申請人や招へい機関それぞれに事情があるため、招へい理由書の後半部分は枝分かれしていきます。審査官にどう見られるのかを意識しながら作成にあたってください。

この記事を書いた事務所

行政書士ループ法務事務所

行政書士ループ法務事務所

就労系より身分系のビザ・在留資格を多く取り扱っています。
『申請を、もっと手軽にかんたんに』がスローガンです。

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