短期滞在ビザ申請における招へい経緯書の作成前チェック5つ

短期滞在ビザ申請における招へい経緯書の作成前チェック5つ

海外で暮らす友人や彼氏・彼女、親族を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして短期ビザの申請には、申請人(来日する人)と日本側の招へい人(招待する人)・身元保証人の関係証明が必須になります。

今回はその中でも、審査の過程でポイントとなる招へい理由書の別紙招へい経緯書について詳しく解説していきます。

招へい理由書の別紙について

なぜ別紙が必要なのか?

まず、短期ビザの申請において審査官が一番重視する項目は、申請人(来日する人)と招へい人(招待する人)の関係性です。関係性とは具体的に、交際相手・知人友人・親族などの間柄招待の目的経緯を指します。

そして、これらの情報を記載する書類が招へい理由書です。

そもそもビザ(査証)とは、大使館・総領事館が日本国民ではない申請人(来日する人)に対して、当該申請人が日本に入国しても何ら問題がないことを示すものです。不法就労者や偽装カップルなど、出入国管理上のリスクが高いと判断された外国人にはビザが発給されません。

短期滞在ビザ申請に必要な書類「招へい理由書」

2017.03.17

では、所謂リスクの高い外国人かどうかはどこで審査されるのか、という話ですが、日本から招へい人・身元保証人を立てて招待を行う場合、当たり前ですが当事者同士の交友関係が審査の要になります。

つまり、招へい理由書に審査官が要求するような情報群を適切な分量で記載・アピールすることができれば、それだけ許可率が高くなります。

招へい理由書

こちらが実際の招へい理由書内にある招へい目的・経緯を記入する欄になりますが、見てのとおりそれぞれ3~4行分くらいしかスペースがありません。もちろん、大使館・総領事館がこの欄内に記入するようフォーマットを指定しているわけですから、枠に収まるように文章量を調整するのが普通です。

しかし、前述したようにビザ申請というのは書類を提出するだけで自動的に許可が下りるものではなく、場合によっては外務省を経由して1ヵ月近く審査が継続します。また、面談電話調査などはあくまでも例外的な審査方法となり、原則は提出した書類だけで許可・不許可の判断が下されます。

そのため、許可率を上げるには書類自体の質を高めるほかありません。そして、文章量の多さと質の高さはある程度比例します。やみくもに加筆するのはNGですが、5行より10行、10行より50行と文章(センテンス)が増えれば増えるほど、相手に伝えられる情報量も多くなります。

以上の理由から、短期ビザの申請には文章量の適切なコントロールができる別紙を作成することが望ましいとされています。

なお、招へい理由書の別紙は一般的に招へい経緯書とも呼ばれています。

短期滞在ビザの「招へい理由書」の書き方(彼氏彼女・交際相手編)

2017.03.21

招へい経緯書は必須書類なのか?

多くの大使館・総領事館において、招へい理由書の別紙(以下、招へい経緯書)は必須書類でなく、

大使館・領事館
上記画像の枠内に記入しきれない場合のみ提出してください

という案内にとどまっています。また、フィリピンベトナムラオスなどの日本大使館・総領事館でははっきり招へい経緯書と明記されていませんが、関係証明資料のひとつとして、申請人(来日する人)と招へい人(招待する人)が知り合った時期・経緯を説明する書面の添付が推奨されています。

短期滞在ビザ申請に必要な親族関係を証明する資料の代表例3つ

2017.11.28

短期滞在ビザ申請に必要な知人関係を証明する資料の注意点4つ

2017.11.23

いずれにしても、招へい経緯書は審査の過程で大変有利に働く書類になりますので、時間がかかっても是非作成しておきたい書類といえます。

経緯書は招へい人が作成

招へい経緯書の元となる招へい理由書は、日本側の招へい人(招待する人)が作成しなければなりませんので、経緯書も招へい人の名義で作成します。

仮に身元保証人が複数いて、それぞれが申請人(来日する人)と面識がある場合でも、形式上は招へい人がメインとなって書類作成を進めていくのが望ましいでしょう。

経緯書の作成を始める前に

最後に、招へい経緯書の作成上で気をつけたい2つのルールを紹介します。

虚偽の記載をしない

当たり前ですが、一番のタブーは書類に嘘を記載することです。極めて悪質な行為と判断されますので、不許可になるのはもちろん、2回目・3回目の再申請においても大きな影響が出るでしょう。

就労を想起させるような記載を避ける

短期ビザの根拠となる入管法※1には、日本国内において収入を伴う事業を運営する活動や報酬を受ける活動を行ってはいけないと定められており、簡単にいうとお仕事(アルバイト)をしてはいけないと規定されています。紛らわしい表現やワードは使わないようにしましょう。

招へい人
お仕事はしませんよ!

と言っておいて実際に就労させると、当該外国人だけでなく雇用元も罪に問われる可能性があります※2。くれぐれもご注意ください。

※1 出入国管理及び難民認定法
※2 不法就労助長罪

まとめ

  • 招へい理由書の別紙を経緯書と呼ぶ
  • 招へい経緯書は作成するべき書類
  • 経緯書は招へい人名義で作成
短期ビザ申請において、“これさえ提出すれば許可になる”といった魔法の書類は存在しません。1枚1枚丁寧にチェックしながら、少しずつ確率を積み上げていくことが一番の近道であり、最も確実な方法です。

ただ、数ある書類の中でも招へい経緯書に関しては、確率の振れ幅が大きい書類といえます。経緯書の出来次第で許可のボーダーに引っ掛かるかどうかといった場面も容易に想像できますので、妥協せずに準備したいところです。