短期滞在ビザ申請で提出するパスポート・旅券の注意事項

短期滞在ビザ申請で提出する「パスポート・旅券」の注意事項3つ

日本側から招へい人・身元保証人を立てて交際相手や友人、親族の観光ビザを取得する際、必要資料として申請人のパスポートが外務省等で指定されています。

申請人来日を希望する外国人のこと

ただ手元にあるパスポートをそのまま提出するだけでは不十分で、最悪の場合、申請が受理されないこともあります。

この記事では、パスポート・旅券の取り扱いを解説しています
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パスポート・旅券とは

海外へ渡航する人物の国籍や身分事項を証明する公文書です。

世界共通の身分証明書

出国や入国、帰国の際には旅券の提示が必ず求められ、いわば政府発行の国際的な身分証明書として利用されています。

パスポート以外にも渡航が認められる文書1は存在しますが、世界的な身分証として認められるのは原則パスポートのみという理解でOKです。

1 大使館・総領事館が発行する「帰国のための渡航書」など

パスポートは必ず携帯

あなたが招待する外国人も、もしかすると日本でトラブルに巻き込まれるかもしれません。

そういった非常の事態において、自分がどこの国籍の誰であるかを具体的かつ迅速に関係者へ伝えるためにも、パスポートの携帯はとても大切です。

日本のパスポートには「必要な保護扶助を与えるよう要請する」といった“保護要請文”が記載されています。

IC旅券・ICパスポート

ICパスポートの見分け方

赤枠のマークは“ICロゴ”とも呼ばれ、ICチップが組み込まれているパスポートにのみ印刷されています。

上記画像のように、表紙にICロゴマークが入ったものをIC旅券ICパスポートといいます。

IC(集積回路)の技術によって、偽造やなりすましを見破ることが目的です。

世界各国でIC旅券・ICパスポートの導入は進められており、短期滞在ビザの免除を受けるにあたってIC旅券の取得を必須としている国2も存在するので注意が必要です。

2 インドネシア・タイ・マレーシア・アラブ首長国連邦など
次の章から、パスポート提出時の注意事項を紹介していきます

有効期限を確認しよう

直前になってパスポートの有効期限に気付いた、というご相談をまれにお受けします。

日本大使館
パスポートが失効するので取得し直してください

仮にパスポートの再取得に2週間かかったとすると、入国予定日は2週間以上後ろ倒しになります。計画していた滞在予定がパーになってしまうかもしれません。

有効期限を記憶している人はそうそういないので、期限管理は相手任せにせず、申請前にひと声かけてあげるなど念押ししてあげましょう。

期限が近い場合は更新しよう

パスポートの有効期限

Date of expiryの部分が有効期限を指します。残存期間が6ヵ月を下回っている場合は期間の更新をおすすめします。

短期滞在ビザは、最長6ヵ月間(180日間)までの滞在が性質上認められています。

そのため、日本滞在中にパスポートが失効しないよう、滞在希望日数にかかわらず6ヵ月以上の残存期間を有していることが一般的に推奨されます。

一回の滞在期間は最長90日間ですが、病気の治療など特別な事情がある場合は延長が認められ得ます。
日本大使館
最低でも、出国から帰国までの間は有効な旅券を所持してくださいね

また、このように具体的な期間を明示している大使館・総領事館もあります。

残存期間が微妙な場合は事前の更新をおすすめします。

2ページ以上の査証欄を残そう

パスポートは、大別すると下記のふたつに分かれます。

  • 身分事項
  • 出入国・在留許可関係

「身分事項」は顔写真が載っているページを指します。「出入国・在留許可関係」は、その後ろにある空白のページ3が該当します。

3 空港でスタンプを押される余白ページ

この空白になっているページのことを、一般的に査証欄と呼びます。

パスポートの余白部分

つまり、短期滞在ビザの申請時点で2ページ分以上の余白が残っていなければならないということです。

入国までに色んなシールが貼られる

原則、短期滞在ビザ申請が許可になると、申請人の査証欄(空白ページ)に日本国査証と印字されたシールが貼り付けされます。

このシールはかなり大きいので、1ページ分まるまる使うことになります。

パスポートに貼られる査証シール

さらに、日本の空港に到着し上陸審査を経たあとは、証印と呼ばれるシールも貼られます。

この時点で必ず申請人の査証欄は2ページ分消費されてしまいます

1ページ分しか残っていない場合は、パスポートを新しく作り直すか査証欄の増補(ページの追加)手続きを行ってもらってください。
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2017年5月20日

旅券は最優先で取得しよう

意外と多いのが、申請時になってもパスポートが間に合わなかったというトラブルです。

申請人
申請日までにパスポートを受け取れませんでした

日本だと1週間程度でパスポートを受領できますが、申請人の国籍や現地役所の混雑状況によっては、申請から受領まで1ヵ月以上かかるケースもあります。

書類再取得のリスク

日本の役所等で取得した書類4の有効期限は3ヵ月間なので、パスポートの申請手続き中に期限が到来してしまうことも十分考えられます。

4 住民票・課税所得証明書・残高証明書など

海外へ書類一式を送付したあとに有効期限が経過すれば、市/区役所や法務局、金融機関などから書類を取得し直し、再度国際郵便で現地へ送付することになります。

短期滞在ビザの取得後に知っておきたい日本入国までの流れ

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2017年5月16日

まとめ

  • パスポートは最優先で準備
  • 有効期限は十分に残っているか
  • 査証欄には2ページ以上の空きが必要

パスポートはすべての基準になる重要な資料です。

また入国時には個人識別情報(指紋顔写真)の提供が求められるので、偽造パスポートの使用は絶対に避けてもらってください。

この記事を書いた事務所

行政書士ループ法務事務所

行政書士ループ法務事務所

就労系より身分系のビザ・在留資格を多く取り扱っています。
『申請を、もっと手軽にかんたんに』がスローガンです。

ビザ申請は書類作成や確認事項が多くて
ウンザリですよね。

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