短期滞在ビザ申請における会社・団体概要説明書のポイント3つ

短期滞在ビザ申請における会社・団体概要説明書のポイント3つ

海外で暮らす友人や彼氏・彼女、親族を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして今回解説する会社・団体概要説明書は、恋人や友人、親族を招待するケースではあまり使用されません。会社・団体概要説明書は主に商用・ビジネス目的の招待において使用されます。ただ、すべての商用訪問(短期商用ビザ)申請で提出するわけではなく、個別のケースによって必要か不要かが分かれます

会社・団体概要説明書が不要な案件で提出してしまうと、余計な資料を添付していると判断され審査の遅延につながったり、逆に必要なときに提出しなければそれだけで不許可になってしまう可能性も十分に考えられます。

そこで当記事では、そんな短期ビザにおける会社・団体概要説明書の取り扱いについて詳しく解説・説明していきます。

書き方について
会社・団体概要説明書の書き方については別ページで紹介していますので、具体的な記載方法が知りたい方は下記の記事を参照してください。

短期滞在ビザ申請における戸籍謄本の注意点3つ

2017.10.02

会社・団体概要説明書とはどういった書類なのか

招へい元となる企業・団体の情報を知らせるもの

通常、個人が招へい人や身元保証人を担う場合は、当該個人の身分状況を証明する資料(住民票や戸籍謄本など)を提出しますが、会社などの企業が招へい機関になるケースだと、「企業の住民票」といったものは発行されないため、別の書類で企業情報を大使館・総領事館へ伝えていかなければなりません。

その際、上場している企業であれば会社四季報の写しを提出したり、法人登記を済ませている企業であれば登記簿謄本を添付することができますが、法人登記を行っていない自営業者・個人事業主・任意団体はこれらの証明書を提出することができません。

そういった場合にこの会社・団体概要説明書が役に立ちます。つまり、法人登記を行っていない自営業者や任意団体の方が登記簿謄本の代わりに提出するべき書類であるといえます。

会社・団体概要説明書はなぜ必要なのか

招へい理由と企業の事業内容に乖離がないことを証明するため

短期滞在ビザ申請における会社・団体概要説明書のポイント3つ

こちらが実際に申請で使用する会社・団体概要説明書の見本です。ご覧いただくと分かるように、名称や代表者の名前、所在地などの基本的な情報の他に、事業内容や沿革など、実際にどのような過程を経てどういった事業を展開しているのかを記載する箇所があります。

つまり、

招へい機関
私(たち)はこれまでこんなことをやってきました。だから、今回申請人(来日する人)を日本に招待したいです!

といったきちんと理にかなった事業内容等の記載を大使館や総領事館は求めています。極端な話、飲食店を経営している会社が何の説明もせず、

招へい機関
CADソフトの技術指導を行います

と申請したところで、虚偽申請だと判断され不許可になってしまうでしょう。

大使館・領事館
申請人が来日するべき理由があるとは認められません

しっかりと招待したい理由を伝えつつ、審査官に論理的なアプローチを行うよう心掛けましょう。

会社・団体概要説明書の乱用はNG

書類自体の証明力の差

会社・団体概要説明書はとても便利な書類です。会社四季報をわざわざ取り寄せる必要もなければ、登記簿謄本を取得するため法務局へ出向き手数料を支払う必要もありません。

これまであえて記載しませんでしたが、実は上場している会社や法人登記をしている企業であっても会社・団体概要説明書を用いて申請することは可能です。ただ、弊所ではこの方法をオススメしていません。その理由は登記簿謄本と会社・団体概要説明書が持つ証明力の差にあります。

登記簿謄本の方が証明力は強い

登記簿謄本(現在事項全部証明書・履歴事項全部証明書)は、法務局と呼ばれる役所より発行される公文書です。つまり、

役所
この書類は確かに私たちが発行しました

というお墨付きが与えられています。改ざんの可能性が極めて低いということですね。

一方で、会社・団体概要説明書は公文書ではなく、あくまでも私文書です。そのため、書類作成者(招へい機関)の判断次第で事実とは異なる内容の説明書を提出することが可能であり、大使館や総領事館の担当官も勿論それらの可能性を踏まえた上で審査にあたります。

まったく信じてくれないわけではないですが、少しでも審査を有利に進めるためにも招へい理由や招待に至った経緯、これまでの取引実績などを様々な書類で多角的にアピールしていくことが大切です。

以上の理由から、登記簿謄本を提出できる法人が会社・団体概要説明書を提出するのは悪手といえます。法人格を持たない団体や個人事業主さん以外はなるべく使用しないようにしましょう。

まとめ

  • 会社・団体概要説明書は主に個人事業主や任意団体が使用します
  • 虚偽の記載はご法度です
  • 法人登記済の企業は登記簿謄本を使用しましょう
短期商用ビザで認められているのは実務を伴わない技術指導や商談、打ち合わせなどに限られます。報酬・給与の発生する就労活動はできないので、紛らわしい記載をしないよう注意してください。