興行・タレントで来日していた人を再び短期滞在ビザで招待する方法

興行・タレントで来日していた人を再び短期滞在ビザで招待する方法

海外で暮らす友人や恋人、親族、取引先を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして以前に日本国内の飲食店などで興行ビザを所持してタレント活動を行っていた人を再び短期ビザで招待することは、通常の申請に比べてかなりハードルが上がる傾向にあります。

ただ、ハードルが上がるといっても100%不許可になってしまうものではなく、申請を行うのにベストな時期審査官に伝えるべきポイントをしっかり把握して申請に臨めば、意外とすんなり許可をもらえるケースもございます。

今回の記事では、そんな元タレントさんを短期ビザで招待する際のポイントを大きくふたつに分けて紹介していきます。

また元タレントさんだけでなく、以前お仕事のビザ(技能・技術・国際業務など)で来日していた人にも共通する部分は多くあるので、そういった方にも是非参考にしていただければと思います。

  1. なぜ元タレントの短期ビザ取得は難しいのか
  2. ベストな申請時期と審査官に伝えるべきこと

それでは上記ふたつに関して解説します。

当記事は短期滞在ビザで招待を行う事例についての内容になります。興行ビザで来日していた方を再び興行ビザで招待することを目的とした記事ではありません。

1.なぜ元タレントの短期ビザ取得は難しいのか

1-1.就労目的という疑いを払拭することが容易でない

興行ビザで来日していたタレントさんの短期ビザ申請が不許可になってしまう理由の多くは、就労目的での再入国という懸念を抱かれたまま審査が進んでゆくことによるものです。

まず大前提ですが、短期滞在ビザでお仕事をすることはできません。れっきとした法律違反です。日本国内で働くためには、どんな理由があれ就労ビザ(お仕事ができるビザ)を取得しなければなりません。

そのため、現地の日本大使館・総領事館の審査官に「この人は日本で仕事をしそうだな」と少しでも疑われるとまず申請が許可になることはありません。就労目的の短期ビザ申請を審査官は一番嫌がります。

大使館・領事館
書類上では観光目的だけど……もしかして仕事をしに来るんじゃないの?

仮に、以前の入国が短期滞在ビザ(今回が2回目の短期ビザ申請)の場合、きちんと約束を守って帰国しているのであれば審査官もそこまで意識はしないと思われます。しかし、前にお仕事(興行)で来日していた場合は、今回の滞在中に容易に仕事先を確保できる、つまり就労活動を行う可能性が高いと判断されても仕方ありません。

1-2.本国へ帰国が前提のビザである

タレントビザ(興行ビザ)を所持している外国人の日本での過ごし方については、半年間などの比較的短い期間で滞在し、お仕事が終わると自国へ帰っていくというスタイルが一般的だと言われています。

そのためタレントビザ(興行ビザ)は、母国へ戻ることを前提として発給されるケースが多く、これは短期滞在ビザに関しても同じことが言えます。

つまり、興行ビザと短期滞在ビザは使い方が非常に似ています。そのため、

招へい人
私にはこういう経緯や理由があって、タレントとしてではなく短期ビザで申請を行っているんです

とハッキリ主張しなければなりません。これが短期ビザの申請をより複雑なものにしており、書類作成において越えなければならない一番の障壁になります。特に最長の90日間のビザを申請する場合なら尚更です。

大使館・領事館
タレント活動をせず観光メインで滞在・帰国することをきちんと申請書類上で証明してください

当ケースで意識するべきポイントは主にふたつです。ひとつは申請書類の提出時期を延ばすこと、ふたつめは論理的な文章で審査官を納得させることです。

2.ベストな申請時期と審査官に伝えるべきこと

2-1.可能であれば6ヵ月間隔を空ける

元タレントさんを短期ビザで招待する場合、直近の帰国日から6ヵ月が経過していればほぼ安全圏といえるでしょう。ただ短期ビザの性質上、100%許可が下りるということはありませんので、仮に1年待ってからの申請でも不許可になる方は少なからずいます。

一方で弊所にご依頼くださったお客様の中には、帰国後3ヵ月の申請で許可が下りた方もいれば、早い方で帰国後1ヵ月の申請で許可をもらった方もいます。とは言ってもこれくらいの期間になると不許可になるケースの方が多いのも事実なので、目安としては、

  • 帰国後1ヵ月:かなり疑われての審査になる
  • 帰国後3ヵ月:申請してみる価値はある
  • 帰国後6ヵ月:まず問題ないでしょう
上記の基準を参考にスケジュールを組まれることをオススメします。

2-2.審査官に伝えるべきこと

この記事でも繰り返し述べていますが、すべての書類が就労活動をしないというひとつの主張に向かうよう整える必要があります。「もう一度働きに来るのかな」と少しでも思われたら一発で不許可になると考えておいてください。ただ、

招へい人
申請人(来日する人)は報酬を受ける活動を行いません。また渡航費や滞在費はこちらで負担するので安心してください。

上記の記載だけでは審査官に信じてもらえない可能性があります。

  • 働かなくても滞在中の費用を負担できるのか
  • あなたが費用を負担する場合、そこまでしてあげる合理的な理由はあるか
  • 滞在中はいつどこで何をするのか
  • 友人関係であればそれを証明できる資料はあるか
  • 恋人関係であれば今回の渡航について両親は把握しているのか
  • 今回の申請に至った一番の目的は何か
などなど、申請にまつわる様々な状況の描写や補足説明を行って多面的にアピールしていくことが大切になります。このようにひとつずつ裏付けの取れる事実を散りばめることによって、少しずつ許可の確率を上げていく作業が書類作成には必要不可欠です。

招へい人
上記に挙げたような事情を経て、今回仕事ではなく純粋に観光を楽しむために日本へ招待しているんですよ

というふうに外堀から順番に埋めていく感覚を養ってください。また、こう書けば大丈夫といったテンプレートも存在しません。あなた方ひとりひとりに事情が異なるので、ふたりで築き上げてきた関係をありのままに伝え、またロジカルに説明できるような文章の作成を心掛けてください。

まとめ

  • 急ぎでないなら6ヵ月間の期間を空けて申請する
  • 就労目的でないことを論理的にアピールする
「行きつけの飲食店で仲良くなった人を再び日本に呼びたい」という相談は弊所がよく受ける依頼のひとつです。友人としてでなく恋人として招待したいという案件の方が体感的に多い印象を受けますが、どちらにしろ状況さえ整えば大いに許可が見込める可能性はあります。

申請の待機期間に関しては弊所で何かできるわけではないですが、おふたりの経歴や収入状況次第では自信を持ってご協力できる場合もございますので、ご不安な方は是非一度弊所までご相談ください。