短期滞在ビザの身元保証人なら知っておきたい収入・預貯金額について

短期滞在ビザの身元保証人なら知っておきたい収入・預貯金額について

海外で暮らす友人や彼氏・彼女、取引先を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして、短期ビザの申請には日本側で招へい人(招待する人)と身元保証人を立てる必要があります。申請書類を準備・作成するのは主に招へい人の役割ですが、身元保証人は申請人(来日する人)の滞在費などをカバーできる収入・預貯金額が審査で要求されます。

招へい人と身元保証人はひとりで担うことも可能です。招へい人・身元保証人制度がまだ把握できていない方は下記の記事を先にご覧ください。

短期滞在ビザの「招へい人・身元保証人」が気をつけたい3つのルール

2017.02.11

実際に、弊所の依頼者様もこの収入・預貯金額に関して不安に感じている方は多くいらっしゃいますが、確かに提出書類の内容が完璧であっても、収入面だけで不許可になってしまうケースが存在するのも事実です。

身元保証人
いくらくらいのお金が必要なのかな……

最初にお伝えしておきますが、収入・預貯金額はあくまでも許可が下りる条件のひとつに過ぎません。また、金額に関してもある程度のライン(後述)を越えてくれば短期ビザが取得できる見込みは十分にあります。

そのため、当記事では身元保証人を担う方の年収や預貯金額に焦点を当てて、

  1. 収入あり:預貯金なし
  2. 収入なし:預貯金あり
  3. 収入なし:預貯金なし
  4. 収入あり:預貯金あり
上記4つのケースを想定しながら説明・解説していきます。

他の記事でも触れていますが、短期ビザの性質上、記事内に書かれている金額を上回っているから大丈夫、逆に下回っているから諦めるべきというものでないことを理解してください。

1.収入あり:預貯金なしのケース

「安定した生活」がポイント

この場合は身元保証人の年収額に頼るかたちとなり、具体的な書類名で言えば市役所・区役所で発行される課税所得証明書で金銭的保証力をアピールしていくことになります。なお、預貯金なしというのは0円か、もしくは審査で有利に働かない程度の金額を意味します。

申請で有利に働く働かないの判断は、申請人の国籍や過去の出入国歴、滞在日数によって大きく左右されますが、目安として残高が30万円を下回れば資料を提出してもメリットは薄いとお考えください。

ポイントとなるのは、身元保証人がその収入額で安定した暮らしを送れているかどうかです。住んでいる都市や家賃の相場を踏まえて、客観的に見て安定した毎日を過ごしているのか、貯金がなくてもこの先十分やっていける人なのかを審査官はチェックします。

大使館・領事館
自分の生活さえままならない人が保証人になっても意味がありません

あくまでも弊所のデータや経験に基づく内容になりますが、250万円前後の年収額があれば申請してみる価値はあるといえます。勿論、その他の提出書類に一切の矛盾や不明点がないことは大前提です。いくら年収が高くても、招待するに至った経緯や書類間の相違があれば問答無用で却下されてしまいます。

1,000万円を超える収入があったが自分で申請して不許可、その後の再申請を弊所がサポートするというケースもありますので、年収=許可率という考えは捨てて1枚1枚の書類を丁寧に仕上げるよう努めてください。

2.収入なし:預貯金ありのケース

申請の角度を少し意識しましょう

転職活動などで一時的に無職になった方が該当します。年金受給者も仕事をしていないという意味ではこの2番に当てはまってくるでしょう。

この場合は各種金融機関から発行される残高証明書を根拠として保証力を主張していくことになりますが、結論からいうと1番で紹介した課税所得証明書に比べて書類自体の証明力は落ちます

そのため残高証明書のみで申請を進める場合においては、申請人の国籍などにもよりますが200~300万円が許可のボーダーになってくるでしょう。また、現在のあなたの状況や今後の予定も併せて審査官に伝えるよう心掛けましょう。

大使館・領事館
収入なしで普段どうやって生活しているの?
身元保証人
×年×月に退職したばかりなので今は貯金を切り崩しています。ただ×月からは新しい職場で勤務を始めるので安心してください

上記のケースでは通常の必要書類に加えて内定通知書雇用契約書を準備します。

大使館・領事館
申請人(来日する人)の滞在費は貯金でまかなえるの?
身元保証人
今は実家に戻っているのでそこに滞在します。なのでホテル代などは一切かかりません

このような事情があれば実家の住所を証明できる資料を追加で用意します。大使館・総領事館は提出された書類のみでビザの発給を判断するので、申請段階で審査官が疑問に感じるような箇所を事前にクリアしていくという発想が大切です。

またあなた以外に追加で身元保証人を立てることも方法のひとつなので、家族に協力してもらうようお願いしてみるのも有効な手段です。

3.収入なし:預貯金なしのケース

別途身元保証人を立てましょう

主に学生さんや専業主婦の方が該当します。この場合は自分で何とかしようと考えるより、素直に親や兄弟、配偶者などに身元保証人となってもらうよう説得することが一番の近道です。

  • 市役所・区役所などで書類を取得してもらう必要がある
  • 申請先は日本大使館・総領事館なので情報が外部に漏れたり悪用されることはない
  • 身元保証人には法的責任がない(連帯保証人ではない)
これらの項目をきちんと伝えた上で、協力者となってもらえるようお話ししてみてください。

学生や転職活動中の方が短期滞在ビザの保証人を立てるべき2つの理由

2017.05.08

また書類作成に関しては、

  • 90日間での申請はできるだけ避ける(30日や15日間で申請)
  • ホテルは使わず極力自宅・実家に滞在する

こういった滞在内容を審査官にアピールし、比較的お金のかからない観光になることをしっかり伝えてあげましょう。

4.収入あり:預貯金ありのケース

正社員として企業に勤めており、200~300万円以上の預貯金があれば、相手の国籍や日本での滞在日数にかかわらず短期ビザを取得できる確率は高いと言えるでしょう。

ただ最初にも説明したとおり、収入要件というのは審査項目の一部に過ぎません。現地の日本大使館や総領事館は、収入額以上に申請人(来日する人)と招へい人(招待する人)、身元保証人の関係性を重視して審査を進めます。

大使館・領事館
本当に恋人同士なのか?
大使館・領事館
口裏を合わせただけの偽りの友人ではないのか?

基本的に大使館や総領事館は意地悪な審査をすると考えてください。何もあなたたちに迷惑をかけようとしてそうしているのではありません。それくらい偽造文書変造文書を提出する方が増加しているという背景があるため、審査官もより慎重に書類を精査していきます。

収入要件をクリアしているからといって、それ以上に許可率を上げようとしてウソの情報や資料を提出することは絶対にお止めください。

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2017.04.09

まとめ

  • 収入は250~300万円がボーダー
  • 預貯金は200~300万円がボーダー
  • 状況によって滞在内容を調節する
収入要件が今ひとつだからといってネガティブになるのは得策ではありません。その他の資料や書類を正確に準備・作成すれば意外となんとかなります

申請日数や関係性の証明、交際の経緯などをひとりひとりの事情に合わせて審査官へきちんと伝えていくことが、許可率を高めるために私たちができる最善策です。