短期滞在ビザは家族に内緒で呼べるの?身内に連絡は入る?

短期滞在ビザは家族に内緒で呼べるの?身内に連絡は入る?

海外で暮らす友人や彼氏・彼女、親族、取引先を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして、これから申請を考えている人の中には、

招へい人
恋人を招待したいけど親に反対されている……
招へい人
離婚調停が長引いている……

などの様々な理由から、第三者に知られずに招待を希望している方もいるかと思います。

結論から言うと、誰にも知られずに呼び寄せる方法はないのですが、この書き方には少し語弊があります。正確には、「短期ビザ取得にあたっての関係者全員に連絡が入る可能性はあるが、決して高くはない」となります。

この言葉だけだとイメージしにくいので、今回の記事では審査の過程で大使館・総領事館が行う具体的な調査手段について詳しく解説していきます。

大使館・総領事館での審査の流れ

申請人(来日する人)本人が日本側で準備・作成した書類を持って現地の日本大使館・総領事館へ提出しなければならないことは冒頭にも記載しました。

代理申請機関での申請も含む

その後、審査官は受理した書類の内容から、ビザを発給するかどうかを約1週間~1ヵ月間かけて判断することになりますが、案件によっては今ある情報(書類に記載された内容)だけでは審査ができないという状況が発生します。

つまり、審査の過程において疑問や問題が生じているが、それを確認・解決できるほどの情報が揃っておらず審査が進まないということです。

ちなみに、審査で生じる疑問点や問題のことを疑義(ぎぎ)と呼びます。

その理由のほとんどは、書類不備記載するべき事柄を書いていなかったことが原因になりますが、こうなってしまった場合、大使館・総領事館のとる行動は大きく4つに分かれます。

大使館がとる4つのアクション

その時点で不許可にする

ひとつめはシンプルです。問答無用で不許可にします。

招へい人
不許可になればもう一度再申請すればいいのでは?

と感じたかもしれませんが、そう簡単に再申請できないのが短期ビザの厄介なところです。原則、短期ビザは不許可になってしまうと同一内容での再申請が6ヵ月間制限されます

うっかりして書類添付を忘れてしまった、書類に転記した数字が間違っていた、といった軽微なミスであっても、半年間待たないと書類の受理すらしてもらえません。

短期滞在ビザ(観光ビザ)の基礎知識と6つの不許可理由

2016.10.20

ビザが取れればラッキー程度のスタンスであれば残念でしたで済みますが、国際恋愛でなかなか会う機会が作れないカップルや出産を控えた夫婦にとっては死活問題になるでしょう。

追加書類の提出通知

ふたつめは「追加の書類を求める」です。

大使館・領事館
新たにこの書類とこの書類を準備してください

どのような書類を求められるかは個々の案件によって左右されますが、やはり申請人(来日する人)と招へい人の関係性日本側身元保証人の収入状況に関するものが多いといえるでしょう。

例を挙げると、外国人の奥さんの親族を招待するにあたって日本側の旦那さんが身元保証人になっている場合、おふたりの婚姻関係を証明する資料として戸籍謄本を求めたり、身元保証人にきちんと金銭的保証力があるのか、申請人が現在どれくらいのお金を持っているのかを調べたい場合はそれらを証明できる資料の提出を求めたり、などです。

しかし、追加書類の通知があるからといって、それを前提とした中途半端な書類作成はNGです

大使館・総領事館の審査官は、申請人を許可にしてあげようとわざわざ追加資料を求めるほど優しくはありません。追加資料を通知するくらいなら不許可にするスタンスであることを覚えておいてください。

戸籍謄本に関しては、最初から必要書類として指定している大使館もあります。

行政機関との調査・審査

ここでいう行政機関とは外務省のことを指します。審査を行う日本大使館・総領事館は外務省の管轄となるため、稀に申請内容を東京都にある外務省へ報告し、日本側と共同で審査を行うケースがあります。

ちなみに、短期ビザ以外の在留資格は法務省(入国管理局)が管轄となります。

外務省でどのような審査が行われているかはブラックボックスになっており詳細は不明ですが、おそらく日本側の招へい人ないしは身元保証人の状況に不明点があったり、申請人(来日する人)の過去の来日歴や滞在内容に不明点があった場合に情報照会が入ると予想されるでしょう。

大使館・総領事館からの電話調査

これが今回のテーマであり、最後に紹介するアクションです。

実際に関係者のもとへ電話がかかってくるのですが、電話調査はこれまでに挙げた追加書類の通知・外務省との連携に比べると調査自体の信憑性が欠けてしまいます。なぜなら電話越しだと簡単に嘘をつくことができるからです。

そのため、審査に関わるようなかっちりした聞き込みというよりは単純な事実確認として利用されることが多いと予想されます。

大使館・領事館
申請人(来日する人)はあなたの自宅に宿泊することになっていますが、本当ですか?
大使館・領事館
申請人(来日する人)が前回の来日時にこんなことをしていましたが、知っていましたか?

また、電話がかかってくるのは申請人(来日する人)・招へい人・身元保証人だけとは限りません。大使館・総領事館へ提出した申請書類に記載のある人全員に連絡が入る可能性があります。

しかし、電話調査に関してはそこまで警戒する必要はありません。変に審査官の印象を良くしようとせず、質問された内容に対して知っていることをありのまま答えればよいだけです。

勿論、書類に嘘を書いているとこの時点で齟齬が生じてしまい墓穴を掘ることになります。その他の記事でもくどいくらい書いていますが、申請書類に嘘を書くことだけは絶対にお止めください。

また実際は、大使館側から直接電話がかかってくることはそうそうありませんが、だからと言って家族や友人に黙ってその人の資料を添付したり、勝手に名前を書いたりすると相応のリスクを背負います。家族や身内に連絡が入る可能性は低いが、0%ではないということを肝に銘じてください。

まとめ

  • 大使館・総領事館は色々なアクションをとってくる
  • その一環として関係者に電話調査を行うケースがある
  • 連絡が入る可能性は低いが0%ではない
聞いた聞いていない、知っていた知らなかったのトラブルを防ぐためにも、可能であれば書類上に名前が挙がってくる人に対して、今回こういう目的でこういった人を招待すると話しておいたほうがよいでしょう。

また交際相手を友人だと話したり、友人を仕事の取引先だと伝えることも無用な心配を増やす原因になるので、仮に言いたくないことがあったとしても洗いざらい話しておくことをオススメします。