駐在・留学中の人が外国人と一緒に帰国する際の短期滞在ビザ申請方法

駐在・留学中の人が外国人と一緒に帰国する際の短期滞在ビザ申請方法

海外で暮らす友人や彼氏・彼女、取引先を日本へ短期間(90日間以内で)招待するには、短期滞在ビザという査証を現地の大使館や総領事館へ申請しなければなりません。このビザは俗に観光ビザ短期ビザとも呼ばれます。

そして、現在日本を離れて暮らしているが、現地の友人や恋人と一緒に帰国してそのまま観光や国内での生活を満喫したいと考えている方も多くいらっしゃるかと思います。

アメリカやオーストラリアなどのビザが免除されている国(ノービザ)の方であれば、特に手続きもなく一緒に帰国できますが、中国やフィリピン、ベトナムなどのビザが必要な国籍の方と一緒に日本へ戻る場合、どんな事情があってもビザ(査証)がなければ日本に入国することはできません

またこういったケースは通常の申請と異なり、招へい人(招待する人)が日本以外の地域に居住していることがより申請を複雑なものにしています。

そのため、この記事では海外赴任・留学中の人に焦点を当てて、

  1. 招へい人が日本にいないことのデメリット
  2. 日本側協力者の重要性
これらふたつについて順番に解説・説明していきます。

当記事は現在進行形で海外に赴任・留学している方が対象になります。既に日本へ帰国している人については下記のページで解説していますのでそちらをご覧ください。

海外に駐在・赴任していた人が短期滞在ビザを申請する際の注意点2つ

2017.04.27

1.招へい人が日本にいないことのデメリット

住民票が発行されない

そもそもの話ですが、短期ビザの申請において、住民票が発行されなければ招へい人になることはできません。

申請にあたっての必須書類に指定されているからと言えばそこまでですが、その理由を少し説明します。

まず、あなたが招へい人や身元保証人となって海外の方を日本へ招待する際、それは申請人(来日する人)があなたと同行して国内に滞在することを意味します。

そして住民票が発行されないということは、当たり前ですが現在あなたが日本にいないことを表します。この時点で申請の内容に矛盾が生じるので、

大使館・領事館
あなたは本当に申請人と一緒に国内観光をしますか?何か別の目的があるんじゃないですか?

という角度で大使館や総領事館は審査を行います。

招へい人
一緒に帰国するので今は住民票がないだけです、発行したくてもできないのです

このようにあなたは主張するかもしれませんが、

大使館・領事館
仮にそうだったとしても、あなたが一緒に帰国するという保証はありません

と反論されてしまえば何も言い返すことができません。確かに、このロジックでいくと日本に住んでいる(住民票が発行される)場合でも一緒に行動するとは限らないと考えるかもしれません。しかし日本に住まいがある以上、一緒に行動しないとは考えにくいですし、また何らかのトラブルがあってもすぐに駆けつけてもらうことができます。

ちなみに、日本に住民票を残したまま出国していたとしても、現在あなたが日本を離れていることは申請内容からみて明らかなので、この場合も原則招へい人になることはできません。

これは招へい人だけでなく身元保証人についても同様です。住民票がなければ身元保証人になることもできません。

以上のことを踏まえると、取るべき方法はひとつしかありません。それは自分以外の日本で暮らしている人から“代わりに招待してもらう”という方法です。

2.日本側協力者の重要性

日本に住む親族がキーパーソン

海外に住んでいるから住民票が発行されない、すなわち招へい人にも身元保証人にもなることができないのであれば、自分以外の誰かにビザを申請してもらうしかありません。

そこで、弊所では日本に住む両親や兄弟などの親族にビザ申請の代行をお願いしてもらうよう案内しています。親族があなたと申請人(来日する人)の間に入って書類を整えてもらうとイメージしてください。

自分以外の人間が身元保証人になる場合でも、その人が法的責任を負うことは原則ありません。詳しく知りたい方は下記のページを参照してください。

短期滞在ビザの「招へい人・身元保証人」が気をつけたい3つのルール

2017.02.11

ただ、この場合は特別な資料や書類が必要になります。事情を知らない審査官から見ると、全く関係のない(挨拶をしたことすらない)人が招待を行っていると判断されかねないので、

申請人⇌あなた⇌親族

といった感じで関係性をひとつの直線に繋げる作業が必要になります。

そのため通常であれば「申請人⇌あなた」の関係性を示す資料(招へい理由書招へい経緯を説明する別紙)の準備だけで済みますが、今回のケースではそれに加えて別途「あなた⇌親族」の関係性を証明できる書類や資料の準備が必要不可欠です。

  • なぜあなたが招へい人にならない(なれない)のか
  • どういった経緯で親族が代行するに至ったのか
  • 複数いる親族の中でなぜその人が代行するのか
  • 親族の方は今回の招待をどう捉えているのか

などなど色々伝えるべきことはありますが、これに関してはその人の状況や事情によるので個別的なアドバイスをここに記載することはできません。

ただ親族が作成した書類をもって申請する以上、あなたの収入状況ではなく親族の収入状況を基準として審査が進んでいくことは共通します。

つまり、申請人(来日する人)の滞在費や帰国旅費をカバーできる位の資力を持った親族が代行しないと許可をもらうのは厳しいということです。

あくまでも参考程度ですが、弊所の経験上年収250~300万円が審査のボーダーになると考えてよいでしょう。

来日する方の国籍や居住地域によってボーダーは異なるので、年収が上記の額を下回ると不許可になるという意味ではありません。

また実際の申請には通常の書類に加えて、

  • あなたとの親族関係が証明できる公的資料(戸籍謄本など)
  • あなたと申請人の関係を説明する書面(形式自由)

などが必要になります。

今回紹介した方法はかなりイレギュラーな内容になりますので、全員が全員このような申請ができるとは限りません。

まとめ

  • 海外に在住していると招へい人・身元保証人になることができない
  • 日本で暮らす親族の協力が必須(収入証明など)
勿論、あなたが再び住民票を置けば通常のかたちで申請を行うこともできるので、ビザ申請に慣れていないのであれば先に日本に帰国してしまうのもひとつの手です。

しかし、その場合であっても帰国直後だと日本国内での収入を証明できる資料がほとんどない状況かと思われるので、どちらにしろ協力者(親や兄弟など)は検討しておいた方がよいでしょう。